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借地権の更新について

旧借地法時に契約した借地の更新

 借地期間は長く、また更新も行われることから、現在でも多くの借地権は、旧借地法の適用を受けると思われますので、以下、旧借地法における更新を中心に述べてみます。

 借地借家法は、平成3年10月4日法律第九十号で公布され、政令の定めるところにより平成4年8月1日から施行されました。この借地借家法の施行に伴い、それまであった「借地法、借家法、建物保護に関する法律」は廃止されました。
 しかし、平成4年7月31日以前に締結されていた借地契約は、その期間や契約の更新などは新法が適用されず、それまであった「借地法、借家法、建物保護に関する法律」が適用されることになっています。
 このため、平成4年7月31日以前に締結されていた借地契約は、その後に更新される場合においても旧法である借地法が適用されます。

借地期間について
 旧借地法は、契約で借地権の存続期間を定める場合の最短期間を、どんな建物を建てるかという目的別に法定していました。石造など堅固な建物の所有を目的とするものについては30年、木造等の非堅固な建物の所有を目的とするものについては20年以上と定めていました。また、契約で期間を定めていない場合は、堅固な建物の所有を目的とするものについては60年、非堅固な建物の所有を目的とするものについては30年としていました。法定の最短期間より短い期間を定めた場合は、期間の定めのない借地契約とみなれさます。
 これだと、契約で期間を定めない方が長く借りられそうですが、期間の定めがない場合は、先の長い期間中であっても建物が朽廃した場合には借地権は消滅してしまうとされていました。ここで朽廃とは、建物が時の経過によって自然に損傷して、人が住むに耐えられない程度に傷んだ状態を意味します。具体的には、壁が崩壊したり、柱が腐食したり、屋根が雨漏りするなど、全体として建物の倒壊がおそれられる状態などの状況です。なかなかそこまでは、建物が痛むことはないかもしれませんが、シロアリ等の発生もありますから、やはり契約で期間を定めていた方が安心と言えるのではないでしょうか。なお、朽廃以外の火災、風水害、地震その他の事由によって倒壊・喪失した場合には借地権は残存期間中は存続します。
 これに対し、借地借家法は、目的による区別をなくし、最短期間を一律に30年と定めています。そして、契約で期間を定めていない場合の借地期間を30年としました。つまり、新法では契約で最短期間を定めても、期間を定めなくとも同じ30年となります。また、建物の朽廃による借地権の消滅規定は削除されました。
 これにより、いかなる原因によって建物が消滅しても、また借地権の存続期間を契約で定めていた場合であっても無くても、建物の滅失が借地権の消滅原因とはならなくなりました。
 以上からすれば、新法である借地借家法が適用される借地権については、法定更新した場合であっても、更新された期間内に建物が朽廃により滅失しても借地権は消滅しないので借地人は安心です。

更新について
 借地期間が満了すると借地契約は終了となります。しかし、通常は契約の更新により借地権は続くことになります。その場合、旧借地法では、更新期間の最短期間も、建物の目的別に定められており、堅固な建物の場合は30年、非堅固な建物の場合は20年とされていました。
 これに対し、新法で借地借地法では、最初の更新の場合は20年とするものの、以降の更新は10年間としています。新法の方が期間が短くなっていますね。これは、「土地は一度貸したら戻ってこない」という言われる程、旧法における借地人は保護されている状態を、一定期間を経過したら戻り易くしたと評価されます。その方が土地の流動性が騰がり経済に利すると言えるでしょう。
 借地期間が満了しても、借地権者が土地の使用を続けたいときは、更新請求をすることになります。
 更新請求の効果については、旧法も新法もほぼ同様です。借地上に建物が存する限り、借地権者が契約の更新を請求したときは、期間について既に述べたとおりですが、その他は従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなされます。また、更新請求をしないままでも、期間満了後も借地人が土地の使用を続けた場合は、更新請求があったものとみなされます。借地人のうっかりミスを救うものとも言えますね。
 賃貸人がこの更新請求を拒否するには、遅滞なく異議を述べる必要がありますが、この異議にあたっては、旧法でも新法でも正当事由が必要とされています。旧法では「土地所有者が自ら土地を使用することを必要とする場合其の他正当の事由ある場合」とされ、新法では、「借地権設定者及び借地権者(転借地権者を含む。以下この条において同じ。)が土地の使用を必要とする事情のほか、借地に関する従前の経過及び土地の利用状況並びに借地権設定者が土地の明渡しの条件として又は土地の明渡しと引換えに借地権者に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合」とより具体的に定められています。しかし、新法の定めは、旧法下における正当事由についての裁判例から集積されたものと言えますので、正当事由の判断において旧法と新法に差異はないと解されます。

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