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保険法について

保険法の制定について

 平成20年6月に保険法が公布され、平成22年4月1日から施行させます。保険法の改正でなく制定となります。しかし、これまで保険について定めた法律がなかったわけではありません。商法の中に、第2編「商行為」の第10章「保険」として保険契約について定めたものはありました。今回は、商法の一部としてではなく、ひとつの法律として制定されたものです。
 保険法は、以上のように形式が変わっただけではなく、内容も大きく変わっていますので、以下、簡単にその内容を説明します。

1 共済契約も適用の対象となります。これまで、農協や生協などの共済契約には、商法の「保険」の章の適用はありませでしたが、保険法は共済も対象となります。
 共済契約については、これまで一般的な規定はありませんでした。しかし、共済契約は、実質的には保険契約と重なる部分も多いし、かつ普及していることから、一般的な規定が求められていたので、今回の保険法の制定にあたり対象にされたものです。

2 傷害疾病保険に関する規定を新設しました。これまでの商法では、損害保険と生命保険の2種類しか定めておりませんした。しかし、実際には、入院保険やガン保険のような傷害疾病保険が存在します。このことに対応して、保険法は傷害疾病損害保険と傷害疾病定額保険を定めています。前者は損害保険の一種とされています。

3 片面的強行規定を導入しました。商法では保険に関する規定はその大部分が任意規定と解されてきました。任意規定とは、当事者が法律で定められた規定と違う内容で合意したときは、当事者の合意が優先するものです。そして、保険契約は約款といって保険会社が定めた規約を前提として契約していましたので、専門知識のある保険会社が有利な契約とすることが可能でした(但し実際には約款の内容は監督官庁がチェックしており極端な約款は認めれてませんでした。)。
 保険法では、契約者保護の観点から、片面的強行規定(契約者の有利に変更することはできますが、不利に変更することはできないもの)を導入したものです。

4 そのほかにも、告知義務・保険者の免責・保険給付の履行期・消滅時効・重大事由による解除・保険契約の無効・取消しによる保険料の返還・重複保険・責任保険契約における先取特権など、多くの新しい定めが設けられています。これらについて、全部紹介するのは、少々難儀なので省略させて戴きますが、保険金請求権の消滅時効が3年とされたのは覚えておいた方が良いでしょう。
 これまで、自賠責保険の直接請求(被害者請求)は、2年で時効となっていたのが、保険法により3年となっております。
 あと、破産管財人として解約返戻金の回収のため保険契約の解除を行うにあたり、介入権が定められたため1ヶ月の時間的余裕を持っておかないと慌てることになります。

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